みなさん、子宮頸がんはセックスが原因ということをご存じですか?
偏見やガセネタでもなく、おそろしいことにこれは事実なのです!
セックス経験のあるすべての女性が感染する可能性があります。
とくに、不特定多数の男性とのセックス経験がある女性はその分、子宮頸がん発生リスクが高くなります。
まさか自分がガンになるなんて……なんて、のんきな考えではいけません。その危険性と予防方法を解説します。
※子宮がんには「子宮頚がん」「子宮体がん」の2種類がありますが、この記事は「子宮頚がん」についての内容となっています。
もしかして子宮頸がんって「性病」なの?
「セックスで移るウイルスが原因ってことは、子宮頸がんって性病?」と疑問を抱いた人も多いと思います。
正確には子宮頸がんは性病ではないのですが、セックスが原因でウイルス感染し、発症する場合が多いという意味で『性行為感染症』と言われています。
セックスをしたことがある人のほとんどが発生する可能性のある病気なので、やはり性行為とは切っても切れない病気の一つであり、性行為感染によって発生してしまう唯一のがんなんです。
子宮頸がんは、子宮にウイルスが進入することによって発症します。HPV(ヒトパピローマウイルス)はごくありふれたウイルスなので、セックスの機会さえあれば感染する可能性がある、ということなのです。他の要因が元になる場合もあるのですが、原因の99%がこのHPV感染だと言われています。
ちなみに昔のヨーロッパでは「ヴィーナス病」とも呼ばれていたそう。セックス経験のないシスターや尼さんなどには発生しないのに、男性との性行為の多い娼婦や女遊びの多い夫をもつ奥さんに発生が多く、当時からセックスとの関係性がかなり深い病気と考えられていました。
どんなふうに子宮頸がんになるの?
HPVによる感染は、大きく2つの病気の原因になります。
●良性型感染の場合:尖圭コンジローマ
●悪性型感染の場合:子宮頸がん
名前のとおり、HPVに感染するのは人間だけです。HPVとはイボになるウイルスで、HPVに感染して子宮にイボができてしまい、そのイボが悪性型だとガン化することで子宮頸がん発生になるのです。
良性の場合でも、尖圭コンジローマになり、性器にイボができてしまうことがあります。
どんなふうに子宮頸がんに気をつければいいの?
それでは、子宮頸がんを患わないために、具体的にどのようなことに気をつけたらいいのかを、チェックポイントごとに見ていきましょう。
●セックスをしたらすぐ感染するの?
HPVは皮膚や粘膜に直接触れることで感染します。
たいていは感染しても自然消滅するのですが、免疫力が低下しているときやストレスでホルモンバランスが崩れているときなどにウイルスが感染すると、ウイルスが消滅できずに残ってしまい、そのまま悪性腫瘍化してしまうことで子宮頸がんを発症してしまうのです。
●見た目で分からないの?
HPVをもっているかどうかは見た目にはわかりません。
子宮頸がんを患った女性の男性パートナーの外性器には、なんも変化や症状がないのにもかかわらず、その精液中には子宮頸がんと同型のHPVが高確率で確認されているのです。
そう、男性もHPVに感染するのです。覚えておいてくださいね。
●感染したらすぐわかる?
残念ながらわからない場合がほとんどです。
感染してからウイルスが消滅せずに持続感染することによって発生するので、感染直後の判断ははっきり言って不可能でしょう。
●一度感染したら免疫がつく?
これも残念なことに、免疫はつきません。
多くのウイルス感染の場合は、一過性で免疫により排除されますが、一生涯有効な免疫記憶は形成されず、何度でもかかる可能性があるのです。
●ウイルスに感染しない方法は?
HPVを取り除く方法は現代にはありません。
そのため、粘膜同士が直接触れることを避けるのが大切です。
いかなるときでも、ピルを飲んでいても、セックスにはコンドームが必要だということを覚えておいてください。
ただし、コンドームで感染を予防することはできますが、性器の全体を覆うわけではないので絶対に感染しないわけではないことも覚えておきましょう。
うーん、これはかなり厄介で怖い病気ですよね……
子宮頸がんは検査で発見しやすい!
生理でもないのにセックスの後に出血する場合は、子宮頸がんの可能性があります。
また、生理後の下腹部違和感、血尿血便、オリモノの悪臭、月に何度も生理になる場合も、子宮頸がんを疑ってみてもいいでしょう。安心のためにも、そのような症状が現れたときには早めに病院で検査してみることをオススメします。
子宮頸がんは他のガンに比べ、原因がはっきりしているため、ガン化する前の発見が比較的簡単です。定期的な検診により、イボがガン化する前に発見できれば、ガンの発症を防ぐことができるのです。
自分や将来の子どもを守るのは、女性の行動力と判断、そして危機感ではないでしょうか。
子宮頸がんの予防は「コンドーム」そして「早期発見」です。
女性のみなさんはなによりもまず自分のために危機感をもって、2年に1度は婦人科検診を受けてほしいと思います。
でも、病院に行くのは気が引ける……
婦人科や性病科のクリニックに行くのって、人に見られたくないし、一人で行くのは不安だし……なかなか勇気が出ないですよね。
でも今は、自宅でかんたんに検査が受けられる子宮頸がん検査キットも売られています。
キットが届いたら、説明書にしたがって自分で検体を採取。検体をポストに投函したら、検査センターに到着後5〜7日で結果を確認できます。
詳しくはこちら【性病・エイズ・がん検査を自宅で早く安く確実に!】
お家で簡単に子宮頸がんの検査が受けられる、この方法なら「忙しくてなかなか病院に行けない!」という人でも安心ですね。
患ってからでは遅いのが、子宮頸がん。
早期発見のためにも、ぜひ検査を忘れないようにしましょう。
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Written by 沢田七海