仕事の悩みの多くは人間関係の悩みです。職場の人間関係がドロドロしやすいことは、半沢直樹の人気からも明らかでしょう。足の引っ張り合い、嫉妬、権力争いなどは、どこの職場でもありえることなのです。
今回は、職場の人間関係で苦労したという女性の体験談をご紹介します。
前半では、わがままな部下に苦しめられるアヤナさん(仮名)の体験談をご紹介してきました。後半では、部下のユイさん(仮名)視点の体験談をご紹介していきます。
【前編はこちら】修復不可能……女同士の職場で本当にあったいざこざ
時代錯誤な上司
アパレルブランドX(仮名)に入社できたときはとても嬉しかったです。憧れのブランドだったので。でも、入社してすぐに企業の体制にはがっかりしました。
上下関係が無駄にはっきりしていて、体育会系。飲みニケーションを求められることもあったんです。でも、飲み会に参加したからといって、仕事で成果が出せるとは思えません。ですから、私は飲み会には基本的に参加しないことにしていました。
上司であるアヤナさんからは、何度か飲み会に出るように誘われましたが、意味がわかりませんでした。もっと合理的な判断ができる上司がよかったなと思いました。
上司との口論
あるときなどは、私が常連のお客様と話をしているときに、「話が長すぎる、早く切り上げて」とアヤナさんから呼び出されたこともありました。
でも、そのお客様は常連さんで、私から服を買いたいからといって1時間半もかけて買いに来てくれている方なんです。そういったお客様を大切にできないブランドは廃れていくと私は考えています。アヤナさんは、1人ひとりのお客さまを大切にする気持ちを忘れ、売り上げのみを重視するような人なんだと思います。
その一件があってから、アヤナさんのことはますます尊敬できなくなりました。
売り上げ激減。ブランドの危機
私とアヤナさんの関係は、修復不可能なまでにこじれていました。アヤナさんが私のことを苦手だと感じているのは伝わってきましたし、私も同じでした。
でも、そんなことを言っていられない事態になりました。コロナで店舗の売り上げが激減したのです。
私とアヤナさんは、売り方も、仕事に対する考え方も全然違いました。でも、このブランドが好き、店が好き、仕事が好き、という思いは共通していました。激減した売り上げをどうやって伸ばそうか、という会議をしているときに、お互いの仕事との向き合い方、ブランド愛に気がつきました。そこからは一緒にこの危機を乗り越えよう、という意識になりました。
今でも、正直アヤナさんは苦手だし、プライベートでかかわることは絶対にない、と確信しています。苦手な上司です。でも、同時に、この仕事を続けたいという同じ意思を持つ仲間であることもわかっています。
これからもいざこざはあるとは思いますが、いざこざがっても、なにがあっても、ここで働き続けられるように、今は力を合わせてやるしかない、そう思っています。
(今来 今/ライター)
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