私は大学進学と同時に神戸から上京してきました。
東京に出てきて、驚いたことがたくさんありますが、その中のひとつに、「ネットワークビジネスにハマっている人の多さ」があります。
自分自身が気を付けていても、家族や彼氏など、身近な人がネットワークビジネスに勧誘されてハマってしまう可能性は誰しもありますよね。
今回は、「彼氏がネットワークビジネスにハマっていた」という友人の話をご紹介します。
「親しい人がネットワークビジネスにハマって困っている」という方のヒントになれば幸いです。
お泊りはいつも「シャンプー持参」のイケメン彼氏
桜子(仮名 25才 不動産事務職)がイケメン彼氏と出会ったのは、異業種交流会でした。彫りが深くて身長は185センチ。まさに好みのタイプで、桜子の方から声をかけて交際がスタートしたそうです。
「最初の3ヶ月は気が付いていなかったんだよね。気になることと言えば彼がうちに泊まりに来るときは、いつもシャンプーとボディーソープを持参してくるってことぐらいで」
彼氏は保険代理店の営業マンで、交際は順調だったと言います。彼がネットワークビジネスにハマっていると発覚するまでは……。
きっかけはシャンプーでした
彼氏はかなりオシャレに気を使うタイプだったので、シャンプーにもこだわりがあるのかな、と考えていたのですが、そのシャンプーがネットワークビジネスの商品だということが発覚したのです。
「すごくいい商品だから」
と、その商品とビジネスモデルに心酔している彼。
彼氏は23才で就職したばかり。決して多いとは言えないお給料の中から、毎月8万円ほど商品の購入にあてていました。
異業種交流会に参加したのも、実は「ネットワークビジネスを広げるため」だったようです。
「ハマっている」人を助け出すには、愛しかない
ただし、彼氏は桜子にはネットワークビジネスの勧誘を行うことはありませんでした。
「勧誘したら彼女は離れてしまってしまうかもしれない」という想いがあったのでしょう。彼氏はこれまでも勧誘によって多くの友人が離れていったと自覚していました。
桜子は当然心配して、「ネットワークビジネスで成功できる人はごく一部だからやめたほうがいい」「周りの信頼を失うだけ」と説得しましたが、彼氏は聞く耳をもちませんでした。
それから2年後、「やめてほしい」と桜子が言うこともなくなった頃、彼氏は自発的にネットワークビジネスから足を洗ったそうです。
ネットワークビジネスから抜け出せた後
彼は自分がやめることができた理由を「桜子がいてくれたから」と言ったとか。
ネットワークビジネスにハマる心理はそれぞれですが、「今の生活を変えたい」「お金持ちになって今と違う自分になりたい」と考えている人が多いでしょう。
彼氏は桜子との安定した関係を手に入れて、「そのままでも幸せなんだ」「そのままでも愛されるんだ」という実感を得ることができたために、ネットワークビジネスから抜け出せたのだと思います。
彼氏がネットワークビジネスにはまっている場合、「やめてほしい」と言ってすぐにやめてくれることはないでしょう。彼氏のことを愛しているなら、あまり責めたり、結論を急いだりせずに、その愛を表現してあげてください。
Written by 今来 今