本人同士になにも問題がなくても、親類縁者の言動によって婚約破棄に至るケースは少なくありません。
ユカリさん(仮名)も、そんな実の母のせいで婚約破棄になってしまった女性のひとりです。
前編では、必死の婚活で理想の結婚相手・歯科医のYさんと婚約したユカリさんが、Yさんを母親を紹介した、というところまでご紹介しました。
後編では母親がユカリさんの縁談をぶち壊した顛末をご紹介します。
母親に婚約者を紹介。母は超失礼な発言を連発
よかった。何事もなく紹介は終わりそうだ、と思ったとき、母が言いました。
「歯医者ってコンビニより多いらしいですね。最近は、稼げない歯医者さんも多いんでしょう?」
私は顔面蒼白になり、「失礼でしょ! Yさんはちゃんと収入があるし、私も働いてるから問題ないよ」と言いました。Yさんはあまりのぶっ込みに一瞬言葉を失っていましたが、「たしかに昔ほどは稼げなくなっているかもしれません。
開業してもお客さんの取り合いになったりもします。でも現在は勤務医で年収700万ほどあるので、ユカリさんに不自由な想いはさせません」と言ってくれました。
母は、「そう……」と残念そうに言いました。
その日はそれで終わったのですが、母の嫌がらせはその後も続きました。
あのお義母さんと家族になりたくない。突然の婚約破棄
その後、母はなにかとYさんに会いたがりました、そして失礼な発言を連発しました。それでもYさんは笑顔で耐え抜いてくれました。
でも、結婚式の会場を押さえたある日のこと、Yさんから、やっぱりこの話を白紙に戻したい、と連絡がありました。
聞けば、母から個人的に連絡があり、「孫がほしいから、妊娠させられる能力があるか、事前に調べてほしい」と連絡があったというのです。
「ユカリちゃんの希望だったら、調べてもいいと思う。問題はそこじゃない。これからさき、ずっと無神経なお義母さんに生活をかき回されると思うとつらい。ごめん」
彼の言い分はもっともでした。
母親と絶交したい。でも……
当然ながら、母親のことは恨みました。死ぬまで、許さないと思います。
母親は、「Yさんはユカリにはふさわしくなかったから、破断になってよかった」と嬉しそうです。「もっといい人がいる」と。
それから2年が経った今、新しい恋人とまた結婚の話が持ち上がっています。彼は年収も学歴も、性格も申し分ない人です。
でも私の母は、きっと文句をつけると思います。母親に彼を紹介するつもりはありません。こっそり結婚しちゃおうかなとも思っています。
最近気付いたんです。母が私の縁談をぶち壊すのは、私にふさわしい相手だと思わないから、ではなく、私が巣立つこと、私だけが幸せになることが許せないんだな、と。
こんな母親、最悪だし、縁を切りたい、とも思います。
でも、やっぱり私を育ててくれた母であることは間違いないのです。母と私のこじれた愛憎関係は、一生続くんだろうな、と思っています。でも、今の彼との縁だけは、絶対に切らせません。
今来 今/ライター
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