最近あまり聞かなくなった言葉のひとつに「亭主関白」があります。かわりに、「モラハラ」という言葉はよく耳にするようになりました。
亭主関白とは、家庭内の権力を亭主(夫)が握り、威張っている状態のことです。
モラハラとは、モラル・ハラスメントの略で、精神的な暴力のことです。
どちらも偉そうにしていることに違いはなさそうですが、このふたつにはどういった違いがあるのでしょうか?
今回は亭主関白とモラハラ夫の違いについて解説していきます。
亭主関白とモラハラには決定的な違いがあった!
亭主関白がめずらしくなかった昭和の時代。モラハラという言葉はありませんでした。その時代にモラハラという言葉が普及していれば、亭主関白のほとんどはモラハラ認定されていたのではないでしょうか。
家庭内で威張っていて、妻を下に見るような態度をとることは、現代ではモラハラだと考えられます。
では、家庭内で権力を握り、威張っているにも関わらず、モラハラ男ではなく、ただの亭主関白である、というケースは考えられるのでしょうか?
もしそういったケースがあるとすれば、それは「妻が夫の態度に苦痛を感じていない」ことが条件になってくるでしょう。
亭主関白とモラハラの決定的な違いは、妻が苦しんでいるかどうか
モラハラ夫ではない亭主関白というのは、「妻が、夫が家庭内の権力を握って威張っていることを許容、または望んでおり、その状態を苦痛とは感じていない」ケースにかぎられます。
亭主関白の夫から、尊厳を傷つけられるような言葉の暴力を浴びせられたとき、それはれっきとしたモラハラです。家庭内の権力を握っていても、むしろ権力を握っているからこそ、妻の心を傷つけるようなことは許されません。
これってモラハラかも、と思ったら相談を
夫や彼氏から、精神的な暴力をふるわれていると感じたら、まずは身近な人に相談してみましょう。
モラハラがひどい場合には、実家に一時避難するなど物理的に距離を置くことが望ましいです。長期間に渡ってモラハラをされていると「夫(彼氏)がこんな風に言うのは、私が悪いからなんだ」と感覚がまひしてきてしまいがちです。さらに悪化して心が壊れてしまう前に、一刻も早く距離を置きましょう。
また、離婚を考えている場合は、モラハラ発言を録音するなど、モラハラされた証拠をできるだけ残しておきましょう。
さいごに
今回は、亭主関白とモラハラの違いについてご紹介してきました。
女性の中には、「夫には家庭内の実権を握っていてほしい。ちょっと威張っているくらいのほうが頼りがいもある」と考える人もいます。そういった女性にとって、亭主関白は望ましい形だと言えるでしょう。
ですが、夫が家庭内で威張っていて、見下した発言をしてくるなど、傷つけられたと感じることが度々あるならば、それは「家族のことを愛している亭主関白な夫」などではなく、立派なモラハラ夫だと言えます。
傷つく言葉を平気で投げつけてくるような男性とは、一緒にいてもなにひとつメリットはありません。
モラハラかも? と思ったら、まずは身近な人に相談してみましょう。
(今来 今/ライター)
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