結婚を焦る女性は多くても、結婚を焦る男性は少ないように思います。実際には婚活市場で苦労するのは男性の方だ、という話もよく耳にしますが(婚活アプリなどで女性は100人からイイねがくることも珍しくないのに、男性はなかなかマッチしない、とか)、「30になるまでに結婚しないと」など、結婚にあたかもタイムリミットがあるかのようにふるまっている男性はあまり見受けられません。
 
なぜ、女性の方が男性よりも結婚に対して焦るのでしょうか? 
その理由は大きく分けて3つあります。

女性の方が男性よりも結婚に対して焦りを抱きやすい理由1 バイオロジカル・クロックを意識する

 

バイオロジカル・クロックとは、生物学的時計、を意味します。女性が出産できる年齢は限られているため、早めに結婚しなければならないと焦ることを、「バイオロジカル・クロックがあるから焦る」と言ったりもします。女性は35歳を過ぎたら高齢出産と呼ばれますし、流産率などは年齢とともに上昇します。
 
近年の研究では、男性も同様に35歳以上になると精子の質が下がることが判明していますが、男性の場合、この事実を知らない人も多いため、子供を持てる年齢で結婚しなければ、と焦る人は少ないようです。
 
子供がほしいだけならば、結婚をせずに、出産だけすればいい、という考えもあるでしょう。ですが、日本は、未婚の出産に対して厳しい視線が向けられる国です。北欧などでは、2人に1人が結婚していないカップルから生まれた子供であるため、未婚の出産は当たり前のことですが、日本ではそうではありません。日本は、女性と男性の賃金格差が激しいため、シングルマザーの2人に1人は貧困ライン以下の生活を余儀なくされます。
 
つまり、子供がほしければ、男性と結婚して出産する、という道を歩むしかない、というのが日本の現状であり、出産年齢が限られているゆえに、女性は結婚を焦りがちだ、というわけです。

女性の方が男性よりも結婚に対して焦りを抱きやすい理由2 エイジズムを内面化している

 

日本にはエイジズム(年齢差別)がはびこっています。若い女性を対象化し、性的欲望の目で見ることは日常化しています。
 
女性は年齢が若ければ若いほどいい、という価値観を内面化していたり、高齢になれば需要がなくなる、という考えに取り憑かれている女性にとって、老いることは恐怖でしかありません。
 
若さに異常に価値を置いている女性は、「自分の価値が下がる前に結婚してしまわねば」と焦ることになるのです。
 

女性の方が男性よりも結婚に対して焦りを抱きやすい理由3 男女の賃金格差を肌で感じている

 

日本のジェンダーギャップ指数は、先進国で最低レベルです。とくに政治と経済の目では、後進国よりも劣った数字を弾き出しています。正社員であっても女性は男性の7割しか稼げていませんし、非正規雇用は男性の2倍の数にも登ります。
 
女性は簡単には稼げない、自立できない、という現実があります。そういった男女格差を知らずしらずのうちに嗅ぎ取った女性たちは、「自分ひとりで生活していくのは厳しい」と判断し、就活気分で婚活することになるのです。

個人の問題ではない。焦っている女性をバカにできる人は誰もいない

 

上記3つの理由は、すべて個人に責任があるものではありません。社会・文化・政治・メディアによって、「結婚に焦る女性」が作りだされました。ですから、誰も、婚活に必死になる女性をバカにすることはできないはずなのです。
 
(今来 今/ライター)
 
■結婚に焦りを感じてない女性が、焦らざるを得なくなった瞬間
■「結婚したいのに、出会いがなくて焦る」人へ
■二言目には「何歳ですか?」日本の「年齢差別(エイジズム)」は酷い
 

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