付き合っているカレがいる。
具体的な話が出たわけではないけれど、自然な流れでいけば結婚という形になっても全然不思議ではない。
それに出産の事を考えたら、年齢的にこちらから結婚話をきりだしてもいいのかもしれない。
でも、なぜだろう。
今ひとつ前向きになれない。本当にカレでいいの?
カレと一緒になって、後悔はしないと言い切れるだろうか……。
いつもそんな思いが頭をもたげて、踏みとどまってしまう。
彼に将来を託せる?結論は急ぐべき
申し分のない人柄だし、十分に優しい。
彼氏としてはいいのかもしれないけれど、これから将来を託すとなると不安がいっぱいなのだ。
家庭を築くとなると到底カレの収入だけではやっていけない……。
もし私が子育てのために今の仕事を辞めたりしたら、一体どうなるんだろう……。
押しの弱い性格も心配だ……。
とはいえ、これまでの長い付き合いを思うと、別れるには辛すぎる……。
かといって、前に進む気にはやっぱりなれない……。
さあ、こんなときどうすべきなのだろうか?
一昔前なら、私はこんなアドバイスをしていた。
株と同じように、男の人も安値で買ってじっくり育て、高値になるのを待つべきだと。
そもそも、若い年齢の成功者なんていないに等しいと思って、目の前のカレを大切に育て上げるのがあなたの使命だと。
しかし、時代は大きく変わった。
この不確実な時代、若い人が職を得ることはもとより、成功を目指すことが信じられないくらい困難になってしまった。
カレの成長を見守るといったところで、成長が見込めるかどうか全くよめなくなった。
それどころか、今の職にとどまれるかどうかだってわからないのだ。
結論を急ごう。
すべては、あなたがどんな人生を望むかにかかっているのだ。
つつましくても温かい家庭がほしいのか。
それとは真逆に、寂しさに耐えることはあっても、自分自身もう一段の飛躍がほしいのか。
もし、自分の人生を成功にかけてみたいと思うなら、子供を産む年齢などに縛られてはいけない。
まず、自分のキャリアを確立することを第一に考えるべきなのである。
カレの将来性ではなく、自分の将来の目標を明確にするのだ。
彼との結婚に迷いがあるのは、あなたに野心があるからだ。
だったら、身の丈に合わせて、その時々に男の人を着替えればいいのだ。
自分自身の成長を望む気持ちがあれば、成長と共に価値観も大きく変化していく。
あなたが成長し飛躍したとき、おそらくあなたが今のカレに満足することはないだろう。
あなた自身の成長を優先して
無理にすぐさま別れる必要はない。
あなた自身の目標が明確になり、それに向かって前進しひと回り大きくなったとき、あなたはもうそのカレのそばにはいないし、全く違う男性を愛していることだろう。
転がる石と同じで、人は一カ所にとどまるものではないのだ。
もう一度言おう。
カレの将来性を心配するよりも、まずは自分の将来の設計図を明確に描くことが大切なのだ。
関連コラム
●せつない片思いから脱却する方法とは
●正月太りを避けられない女子に教えたい「置き換えダイエット」
●お金をかけずにキレイでいたい女子の願いを叶える方法
●倦怠期カップルに実践してほしい「セックスの初期設定」
南美希子プロフィール
南 美希子
司会者、エッセイスト。
東京生まれ。
元祖女子アナ。
聖心女子大学3年生のときアナウンサー試験に合格。
テレビ朝日のアナウンサーを経て独立。
田中康夫氏との「OHエルくらぶ」、三宅裕司氏との「EXテレビ」などで司会をつとめる。
光文社のJJに「お嫁に行くまでの女磨き」、VERYに「40歳からの子育て」を長年にわたって連載し、熱烈な支持を受ける。
現在もワイドショーのコメンテーターやシンポジウムのコーディネーター、トークショー、講演、執筆などで活躍中。
化粧品「フォークイーンズ」の開発や美容医療情報のフリーマガジン「MITAME」の編集長もつとめる。
講談社「グラマラス」では「LOVE握力」というタイトルのブログエッセイを連載中。
近著に「オバサンになりたくない!」「美女のナイショの毛の話」(ともに幻冬舎文庫)がある。
●恋愛・美容エッセイスト|南美希子オフィシャルフェイスブックページ
Written by 南美希子
Photo by brsun