先日、忘年会で出会った男子と仲良くなった。
彼はラジオDJで、とても可愛い顔をしている。
「みり姉って男っぽくて面白ぉい! きゃは☆ 仲良くしてくださぁ〜い♪」
文面をご覧の通り、普通の男子ではない感じだ。
「あんたどっちなの?」
なんてことない感じで、さらっと質問をする。
「僕ぅ、話し方だけこんな感じなんですぅ」
一般的には、オネエ言葉で話す人はオカマと思われがちだが、世の中にはこれで食おうとする営業オカマが存在する。
じつは、ゲイの都である新宿2丁目にもこれが結構多い。
「じゃあ同性経験はなくて女子が好きなの?」
と聞くと、「うーん、よくわからないんですけど〜男性経験はなくて〜、女の子好きだけど友達になっちゃう」。
ここでもし「まだ経験はない」と「まだ」をつけた場合、もう遅かれ早かれとオネエ確定判断が出来るのだが、彼はまだそこまでは到達していない。
じつは、このように自分が何者なのかと、セクシャルに悩むひとは山ほどいる。
しかも、それは若者だけではなく、年配者にもけっこう多い。
私は歌舞伎町でミックスバーを5年経営したが、本当に毎日、こういった悩みを持つひとが飲みに来ていた。
そもそも、原始時代では人類はみんなパンセクシャルだったという説もある。
パンセクシャルとは、どのセクシャルも好きになったら好きという凄くシンプルな形だ。
自分の肉体がどちらであれ、相手の形がどれであれ、子孫を残せる形であるないに関わらず、好きになったら一緒になる。
それが最初の形だったのだ。
「バイキュリアス」という性
「ねえ、じゃあさ、小池徹平くんや溝端淳平くんみたいな男子だったらヤレちゃうかも〜って思う?」
さっきの迷える子羊の彼に聞いてみる。
「えー!全然ヤレちゃう〜♪」
表情はパッと明るくなり、これ以上にないエロい顔をしている。
「あんたはバイキュリアスだね」と言うとワクワクした顔で「え? 何ですかそれ〜」と目を輝かせた。
じつはこれが一番多いのだが、まだ経験もないし今まで一般的な男女交際をして生きてきたが、あんな女子、あんな男子とだったらヤリたい! と同性に思える可能性を持つひとを「バイキュリアス」という。
しかも、それはとくに女子に多いように感じられる。
「今はバイキュリアスで経験したらオネエになるって、何か進化系モンスターみたいで可愛い〜♪」
自分で言ってりゃ世話ないが、でもそういう事だ。
ひとの数だけ性がある。私はそれを歌舞伎町で見てきた。
そのひとの言う自己申告の形が聞いたことのない形でも、理解して受け入れる。
それが一番大事な事なのだ。
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西脇理恵プロフィール
西脇理恵
女優、タレント。レディース総長・テキ屋・美容師・秘書・トラック運転手・ラジオDJ・歌舞伎町mixbarオーナー・お笑い芸人・作家・MCなど数十種の職種、結婚出産 離婚など様々な経験の中、過去数万人の相談にのる。一人で十人分の人生を生きる男前。妹分弟分が各ジャンルに多数存在。様々なチャリティ発起人でもある。
2012年、アクション映画(タイトル未定)の主演に決定。
チャリティ活動にも従事し、NPO法人ミリタリーエアポート代表理事も勤める。
近著に「咲き走り☆ホットロード」(講談社)がある。
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Written by 西脇理恵
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