みなさんは、生理の時に下腹部や腰が痛くなることはありませんか?
「毎月、生理になったら市販の痛み止めが欠かせない」
「昔から生理痛に悩まされている」
など、生理痛があると答える女性は多数いるのにもかかわらず、病院にかかったことのある人は1割程度しかいません。
「生理痛になるのはあたりまえのこと」
「生理痛でわざわざ病院なんて大げさ」
と思っている、そこのあなた。その痛みは、ただの生理痛でないとしたらどうします?
生理のたびに鎮痛剤を飲んでいたら
生理痛に悩む、20代後半のみさきさん(仮名)の話を紹介しましょう。
みさきさんは生理になるたびに、市販の鎮痛剤を服用しないと我慢できないほどの痛みに悩まされていました。しかし薬を飲むと痛みはラクになるので、生理痛で仕事を休んでしまったり、生活に支障をきたすことはありませんでした。
同僚や友だちも生理になると薬を服用している人がほとんどだったこともあり、あたりまえのように薬で毎月の生理を乗り切っていました。
そんなある日、鎮痛剤を服用してもラクにはならず、冷や汗が出るほどの痛みに襲われたみさきさん。尋常ではない痛みに病院に行くことにしました。内科を受診したみさきさんに告げられた病状は、耳を疑うものでした。
診断結果は、重度の子宮内膜症と卵巣のう腫。腹部を撮影したレントゲンに写っていたのは、通常親指ほどの大きさしかないはずが、握りこぶしほどの大きさに腫れ上がった卵巣でした。
その後、A子さんは、薬によるホルモン療法を2年近く続けましたが、症状が重かったせいもあり効果があまりなく、薬の副作用に悩まされるだけの日々。
卵巣の腫れも、生理痛もひどくなるばかりで、とうとう主治医から卵巣の手術を勧められました。みさきさんは、まだ未婚で将来妊娠を望んでいたため、卵巣を残しましたが再発の危険性が高いと言われています。いまは低容量ピルを服用しながら様子を見ていますが、再発や不妊のリスクと手術痕は消えません。
これは、大げさな作り話ではなく、本当にあった話です。
生理をチェックすれば深刻な病気が発見できるかも
生理痛や腰痛などの痛みがあるにもかかわらず、婦人科を受診する人がほとんどいないことで早期発見ができず、みさきさんのように病状を悪化させてしまっているのは、とても残念でしかたがありません。
そこで、あなたの身体は大丈夫か簡単なチェックをしてみましょう。
あなたは、いくつあてはまりましたか?5つ以上の人は、1度婦人科の診察を受けたほうが良いでしょう。
●生理が10日以上続く
●レバーのような血のかたまりが出る
●生理痛が年々ひどくなっている
●排便時に腹部が痛む
●生理以外でも下腹部や腰に痛みがある
●出産の経験がない
●母や姉妹に婦人病になった人がいる
●初潮が早かった
●生理時の出血が多い
●ストレスがたまることが多い
子宮や卵巣の病気は身近なもの
いま若い人に、子宮や卵巣の病気が増えてきています。生活習慣やストレス、極端なダイエットなどが、その原因と考えられています。
婦人病のなかでも、とくに急増しているのが、みさきさんが患った子宮内膜症です。
子宮の内側をおおっている内膜は、生理のたびに剥がれ落ちて、血液といっしょに体外に排出されます。しかし、なんらかの理由で子宮の内側以外に内膜ができ、生理のたびに出血と癒着を繰り返します。内膜が卵巣内にできてしまうと、血液がたまって卵巣が腫れあがり、最悪の場合は破裂することもあります。
そして「30代の女性の4人に1人は筋腫持ち」といわれる子宮筋腫とは、子宮にできる良性のこぶのことです。子宮の筋肉細胞が異常に増殖することで、ボールのような丸い形の腫瘍ができます。最近は20代にも増えており、まれに悪性の場合もあるので気をつけましょう。
子宮や卵巣の病気は、知らないあいだに病状がどんどん悪化していきます。気づいたときには子宮や卵巣ごと取り除かなければいけないような、取り返しのつかない結果を招くことさえあるのです。症状が軽ければ薬物治療のみで治る可能性も高くなってきます。
少しでも月経異常を感じたら、ためらわずに婦人科を受診しましょう。
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Written by ハラカナエ