両親の唾液から遺伝子情報を解析し、生まれてくる子供の目の色や背の高さ、がんなどの病気になるリスクを予測する手法の特許がアメリカで認められました。

このことで、自分の理想の子どもを作る「デザイナーベビー」が理論上可能になったのではと騒がれています。

いったい「デザイナーベビー」とはなんなのか?
そして、その可能性と問題点を考えてみましょう。

 

遺伝子解析による「デザイナーベビー」の可能性

 

この特許を取ったのは米国・カリフォルニア州の遺伝子解析会社「23andme」(23アンドミー)。
遺伝子の解析は、唾液を採取し送るだけという簡単なもの。さらに、わずか99ドル(約1万円)という安価な価格で解析を行ってくれるのです。

利用者が専用のキットで唾液を採取し返送すると、アルツハイマーや糖尿病などのリスク、頭痛やアレルギーのパターンおよび運動能力、アルコール体耐性など、自分が生まれながらに持っている体質や、将来どんな病気を発症しやすいかなどの発症リスクを知るレポートが送られてきます。

この技術はサンプル数が多いほど精度が上がるため、現在は故意的に安価に設定して多くの被験者を集めていると考えられます。

しかし、すでに利用者は日本人を含め50カ国40万人以上にのぼるそうです。

もともと、アメリカでは精子・卵子バンクが一般化していて、遺伝子の中に特殊な病気を受け継ぐ因子がある可能性が懸念されてきていました。
この手法を用いれば、それを事前に発見し、病気発症を防ぐこともできるようになるわけです。

一見便利な手法ですが、この技術が高まれば高まるほど、親が望むとおりの子どもを設計することができる可能性へ向かっています。

 

思い通りの子ができる? 「デザイナーベビー」とは

 

このように遺伝子操作で親の理想とする子どもを作ることを「デザイナーベビー」と呼びます。

今のところ同社はこの技術を、遺伝子と健康に関する情報提供の目的のみで、こうした遺伝子操作の方向に応用するつもりはないと発表していますが、技術的に可能になってしまったらどう取り扱うかという問題は、クローン技術と似た問題をはらんでいます。

例えばもし、デザイナーベビーが肯定された社会となったら、世の中はどうなるでしょうか?

結婚する際に遺伝子情報を交換するカップルが増え、ガンや糖尿病などの因子をもった人は結婚が困難になるかもしれません。

また人気のある遺伝子をもった精子や卵子の価格が高騰し、お金持ちのみに「イケメン・高知能・健康・高い運動能力」な子どもが増えてくることになります。

人のレベルが金で決まり、愛する人の子どもではなく自分が望む子どもを作るための競争が生まれるかもしれません。

そして生まれた子どもがたまたま親の望むレベルではなかったとしたら……その子どもの行く末を案じざるを得ません。

やはり個人の思惑で人の遺伝子操作ができるというのは、神の領域を冒しているタブーであるように感じられます。

しかし、東海大学で臨床検査医学を専門とする宮地勇人教授は、「生まれてくる子どもの病気の発症リスクは、生活環境や食習慣などさまざまな要因が絡むため、親からの遺伝情報だけで決まらない」と語っています。

北里大学で臨床遺伝医学を専門とする高田史男教授も「親となる男女双方の遺伝情報を組み合わせて分析
するのは大変な手間が掛かる」と強調しています。

今のところこの技術は、デザイナーベビーが誕生するところまでは達していないようですが、そうなるのも時間の問題です。

技術の進化とともに高まる倫理上の問題。これからの社会がよりよく発展するためのみに使われてほしいですね。

 

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Written by 杉本レン
Photo by donnierayjones

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