老若男女が楽しめる、夢と魔法の国「ディズニーランド」ですが、一部のひとには、その魔法がかからないことがありますよね。
とくに、心ない男性だと「ディズニーランド? ふんっ。あんなもん、女子供に媚びへつらうだけの、腐れ商業施設だ。着ぐるみの中に入っているのは、おっさんだぜ。なにが悲しくて休日にクソ長い行列に並んで、たいして美味くもないチュロス食わなきゃなんねーんだよ」と、失礼極まりない態度を取る場合があります。
ミッキーマウスたちはなにも悪いことをしていないのに、そんな言い方をされると悲しくなってしまいますよね。
いったいなぜ、彼らはディズニーランドを目の敵にするのでしょうか?
長年、ディズニーランドが嫌いなフリをしていた筆者が、その心理を読み解いてみたいと思います。
本当は、男だってディズニーランドが好き!
多くのアンチ・ディズニー男子は、子どもの頃の純粋な気持ちを忘れているだけで、心の底ではやっぱりディズニーランドが好きなもの。
彼らは大人になるために、泣く泣くディズニーランドから卒業する決心をしただけなのです。
そこには、もの悲しい別れの物語があります。
●その1:ミッキーマウスに嫉妬を覚えた
少年にとって、ミッキーマウスはヒーローでした。
いつもひょうきんで、かわいい嫁(?)もいて、魔法も使えて、誰に対しても親切で、みんなから愛されるキャラクター、それがミッキーマウスです。
少年はもちろん「僕も大人になったら、ミッキーマウスになる!」と決心をします。
しかし、現実とは非常なもので、彼が成長すると(どうやら俺は、ミッキーマウスにはなれないらしい)ということに気づきます。
いくら練習しても魔法は使えないし、女子からは不人気だし、そもそも人間はマウスにはなれない、ということを、嫌でも直視しなければいけない瞬間が必ず訪れるのです。
すると少年は、いつしかミッキーマウスに対して、激しい嫉妬を覚え、嫌うようになります。
彼の心の底には、あの頃のミッキーマウスがいるはずなのに、それを見ないようにしてしまうのです。
●その2:なんか子どもっぽい気がする
反抗期を迎えた少年は、尾崎豊を聴くようになります。
すると、今まで最高に魅力的だと思っていたディズニーランドが、急に色褪せてつまらないものに映るのです。
「なぜ俺は、こんなに子どもっぽいものに執着していたのだろう? ふっ、しょせん俺も、幻とリアルな気持ちを感じていたにすぎないのか。街角では少女が自分を売りながら、あぶく銭のためになんでもやっているというのに」
そして少年は、中二病をこじらせ、ディズニーランドを攻撃し始めるのです。
●その3:ユンケルが売っていない
筆者には、幼い頃に、両親がディズニーランドに連れていってくれた際に起こった、少し悲しい思い出があります。
東北からはるばる訪れた筆者の一家は、ディズニーランドに着いた時点で疲労がたまっていました。
しかし筆者は、疲労と興奮が高い次元で融合してしまったため、ハイになってしまい、嬉ション寸前の勢いでキャラクターたちに飛びつきまくりました。
ですが体力は、やはり5歳児のそれ。
午後の3時くらいにはガッツが足りなくなってしまったので、父の背中にライドオンすることにしました。
そしてその夜、あまりの疲労に目がくぼんでしまった父は、レストランの席につくやいなや、店員のきれいなお姉さんに「すいません、ユンケルを一本、いただけないでしょうか?」とオーダーしてしまったのです。
店員さんは笑いを堪えながら、「すみません、置いていません」と応えるのが精一杯のようでした。
その瞬間、夢と現実の狭間にある、深くて暗い溝を、筆者は目撃してしまったのです。
ミッキーマウスは、また好きになる
筆者はもう31歳で、それなりに社会経験も積んできたので、今は照れずに「ディズニーランドが好き」と言えます。
しかし、シャイな男性だとなかなかその壁が乗り越えられず、いつまでもディズニーランドを攻撃し続ける場合もあります。
だけど、あの頃のミッキーマウスはみんなの心の中に、ちゃんといるはずです。
ミッキーマウスが我々に対して本当に教えたかったことは、たとえ魔法が使えなくても、その夢が破れたとしても、いつもひょうきんで、誰に対しても親切な、心優しい人間を目指すことはできる、ということではなかったのではないかと、筆者は思っています。
一部のひとがディズニーランドをディスり続けるのは、そのひとが心を閉ざしているだけの場合がほとんどです。
時が過ぎれば、いつか彼らもわかりあえる瞬間が訪れるのではないかと、筆者は信じています。
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Written by マツタヒロノリ
Photo by Cajun497