阿部首相が成長戦略の一つとして打ち出した女性の活用の政策「育児休暇3年」で、「マタハラ」が加速するのではという懸念が働く女性たちの間で持ち上がっています。
「マタハラ」とは、セクハラよりも多い!?職場で深刻な女子の「マタハラ」被害でGOWでも取り上げたように、妊娠・出産した女性に対する職場でのいやがらせのこと。

なぜ育休3年がマタハラを増長するのでしょうか?

 

人事部女性に聞く育休環境の現状

 

男女雇用機会均等法は婚姻や妊娠、出産を理由とする解雇などを禁止しています。
しかし最近の調査では、妊娠出産で職場で不利益を被っている女性は約1/4と判明。
しかも、「育休3年」が施行されれば、さらにマタハラ被害が増えるのではと懸念されているのです。

このことについて、某上場企業人事部で働くA子さん(34歳)にお話を伺いました。

「弊社でもマタハラ問題は随時起きていますね。女性社員の多いある部門女性では、不妊治療中の女性社員がいて、妊娠出産の話題はタブーになっていたんです。
ところがそこの若手女子社員ができちゃった婚をすることになって、もう職場の雰囲気は険悪。
完全にマタハラ状態になってしまい、結局産休明けても彼女は戻ってきませんでした。
こういう場合は誰が悪いのかも判断しずらいので、私たちもどうしようもありません。

また、これも実際あったことなのですが、ある女性社員が育休を取得し、職場復帰したとたん二人目を妊娠、続けてまた育休を申請したんです。
そして産休明けに復帰したとき彼女の望まない部門に異動になったんですね。
そしたら彼女は、それをマタハラだと役所に訴えた。
何度も監査が入って説明が大変でした。

産休は法律で決まっているわけだから彼女が悪いことをしたわけではないのですが、一度目の復帰で職場のみんなの期待を裏切ってしまいましたから、次も同じ職場に復帰は難しいです。
結局、マタハラって制度の問題じゃなくて、心の問題なんですよね」

そう話すA子さんも昨年2人目を出産しましたが、わずか半年で職場復帰したといいます。

「弊社では育休を法定の1年半取得する人は少ないです。
なぜなら、1年半も誰かが空席のままでフォローできる職場はほとんどないからです。

実際私も、1人目が生まれて半年で職場復帰しました。
人事部は新卒採用の時期が一番忙しいので、それに合わせたかたちです。
1年半育休を取得したら人事部には戻れないと上司に言われていましたし、自分でもそれは分かっていましたから。

でも私は恵まれていたと思います。
繁忙期を避ければ何とか育休が取れそうだったので、二人目も同じように出産し、繁忙期に合わせて職場復帰しました。
2人の子育ては大変ですが、子どもも産めて仕事も続けられてラッキーなほうですよね。」

では、3年育休が制度化されたらどうなるでしょうか?

「育休3年なんて、職場の現状を分かっていない人が言っているとしか思えません。
3年の育休が取れる人とは、誰でも代わりのきくような仕事をしてる人くらいでしょう?
女性は重要なポジションにつけるなってことでしょうか? 
これでは、女性の採用を控えるよう会社からお達しが出てもおかしくありませんよ。」

 

育休3年より効果的な少子化対策とは?

 

マタハラは少子化に直結する大きな問題のひとつ。
出産・子育てを女性だけの問題と考えて対策を打つのはもう限界なのかもしれません。

子育てと仕事を両立する環境の整った北欧諸国では、男性も女性と同じように産休や育休を取得しています。
日本がそれをまねるのは難しいかもしれませんが、せめて子どもが小さいうちは男性も定時で帰れる環境を整えてほしいと、子育て中の筆者も思ってしまいます。

皆さんは子育て環境に何が必要だと思いますか?

 

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Written by 杉本レン
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