出張の多い夫だからと、ワンオペ育児とパートに追われるある女性の物語。
晴れた日に公園で遊んでいると、子連れのママと出会います。
そして、そのときに会話したことがきっかけとなり、つらいだけだったワンオペ育児がぐんぐん変わってゆきます。
どんな交流をして、どんな変化をたどったのでしょうか?
後編、スタートです!
前編をまだお読みでない方はこちら→「ワンオペの闇から救ってくれたママ友へ感謝を込めて【前編】」
大人との交流がここにもあった!
気がつけば、週に1回はあの公園に行くようになっていました。
しかし、少し年上の子連れとはたびたび会うものの、息子の笑顔を褒めてくれたあの母娘にはなかなか会えずにいました。
それでも何人かのパパママとおしゃべりをしたり、情報交換をしたりする中で、少しずつ自分が社会から取り残されているかのようなむなしさが解消されるのがわかりました。
ママ友関係って、面倒だとかトラブルが絶えないとか、そんな噂ばかり聞くので避けがちでした。
でも、公園で出会う親子との交流は一期一会。
後腐れないその場限りの関係なので、とても気楽に会話できるんですね。
ママ・パパ交流も板についてきた頃の偶然
1ヶ月ほど経ったころ、夫が久しぶりに休日を家で過ごせるというので、3人でショッピングモールに出かけました。
子どもの遊び場があったので娘を解放しつつ、最近の話をお互いにしていると
「あれ、この間の……?」
そこには、初めて公園へ行ったときに出会った母娘の姿がありました。
「あ、どうも。ちょうど夫にあの日のことを話してたところなんです」
「それはうれしいです。はじめまして、息子さんの笑顔のファンです」
変わった自己紹介をする様子にも好感がもてて、ますます素敵なママだな、と感動しました。
ずっと会いたいと思っていたこともあり、後光がさして見えるほど。
この機会を逃すまいと。私は勇気を振り絞りました。
「せっかくなので、LINE交換しませんか……?」
やっと繋がれた、恩人ママと深い関係に。
お互いに無理をしないペースで、気がついて余裕があるタイミングにLINEでお話しするようになりました。
そこで知ったのが、彼女がシングルマザーだったということ。
すごく落ち着いていて、娘さん思いで、余裕があるように見えたので驚きました。
「もし必要なときは、一晩くらいなら娘さんをお預かりできますから、遠慮なく言ってください」
つい、そう返信していました。
息の詰まるワンオペ育児に絶望していた私にとって、恩人ですから。なにかお返しがしたかったのです。
早まり過ぎたかな、と反省しましたが……
3ヶ月後に「体調を崩したから、一日だけ娘の面倒を見てくれませんか?」とメッセージが来たときには、はしゃいでしまいました。
ワンオペ地獄から救ってくれたママとの関係は続く
息子が幼稚園へ通うようになると、幼稚園のママ友もできたのでお互いに連絡頻度はさらに下がりましたが、それでも関係はずっと続いています。
「ママ友関係に疲れたら、いつでも会いましょ!」
お互いにそんなことを言いながら、これからもほどよい関係が続いていくと思います。
(廣瀬伶/ライター)
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