写真共有アプリは、子どもや孫の成長を見守りたい人にとって、とっても便利なアプリですよね。
紬さん(仮名)も、第一子が生まれた直後から写真共有アプリを愛用している新米ママのひとりでした。
しかし、写真共有アプリを使っていたために、思わぬ悲劇を引き起こしてしまいます。
今回は、写真共有アプリによって人生が思わぬ方向に進むことになった、紬さんの実体験をご紹介していきます。
前編では、夫と浮気相手とのツーショット写真や浮気の証拠を、写真共有アプリを通して親族中にばらまいてしまったところまでを解説しました。
後編では、写真共有アプリによって思わぬ騒動に発展していった過程と結末をご紹介します。
夫の浮気に対して、私よりも怒り狂う人たち
夫の浮気は二度目でしたが、まだ娘も小さかったですし、離婚するつもりはありませんでした。ただ、夫には反省してほしい、浮気する時間があるなら子育てしてほしい、と思っただけだったんです。
ですが、私が間違えて浮気の証拠を写真共有アプリにアップしたことにより、親族たちが騒ぎ出しました。
もっとも怒り狂ったのは私の両親です。すぐに離婚して帰ってこい、と電話してきたのです。妹も同様の意見でした。
そうは言っても簡単には離婚できないんだよ、と頭を抱えていると、姑からも電話がかかってきました。きっと、夫の浮気を謝罪されるんだろうな、と思っていたんです。ところが……。
姑、舅の理不尽な怒り
姑は、最初こそ、「うちの子がごめんなさいね」というテンションでしたが、徐々に本性をあらわし、「あんな写真おくりつけるなんて恥ずかしい。ふつうは夫婦で解決することでしょう」と私を責め始めたんです。
さらに舅からは、「男なんだから一度や二度は浮気をするもの」という、浮気する男にとってだけ都合のいいセリフを、さも宇宙の真理かのように浴びせられました。
彼らの心無い言葉を聞き、私の心はさっと冷えていきました。娘のために不倫は水に流そうと思っていたのに、この人たちは、あくまで私が悪いと言わんばかりでした。
こんな人と家族でいなければならないのか。夫と結婚生活を続ける限り、彼らの介護をする可能性すらでてくる。いやだ。次第にそう思うようになったんです。
写真共有アプリが引き裂いた家族の絆
その後、何度かお互いの両親を交え、家族会議が開かれました。
会議が行われるたび、うちの両親と義両親は対立し合おうようになり、私自身の義両親に対する不信感も募ってゆきました。
うちの両親からすると、「二度も浮気しておいて、あの態度はなんだ」というところなのでしょう。ますます「早く離婚しろ」と私に圧力をあけてくるようになりました。
写真共有アプリ事件から半年が過ぎようとした頃、私は離婚を決意しました。
思えば、あの事件がなければ、不倫を許し夫婦関係を続けていたでしょう。娘も父親を失わずに済んだはずです。離婚後は、実家の両親の手を借りつつ、子育てをすることとなりました。
あのまま続けていたとしたら、ワンオペ育児は続いていたでしょう。夫の浮気も繰り返していたかもしれないし、あの、息子のことしか気にかけない義両親の世話をすることになっていたかもしれません。
そう考えると、写真共有アプリ事件は、悲劇ではなく、僥倖(ぎょうこう)だったようにも思えてきます。
実際、あの事件が悲劇かどうかは、これからの私と娘の生き方によって、判断が変わってくることだと思うんです。娘のために、絶対に僥倖にしてやるつもりです。
今来 今/ライター
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