「大好きな彼氏に嫌われたくない……」理想の彼氏と付き合っていると、このような思いを抱き、必要以上に相手に気をつかってしまったり、自分の気持ちを押しころしながら付き合っている方がたまにいます。
しかし、それはあまりいい関係性とは言えないかもしれません。
「モラルハラスメント」という言葉を、一度は耳にしたことはありませんでしょうか? モラルハラスメント(通称:モラハラ)とは、モラル(道徳)による精神的な暴力や嫌がらせのことを指します。付き合っている相手の人格などを、暴言によって否定し、精神的なダメージを与えてくる男性を「モラ男」「モラ夫」まどと呼ぶこともあります。
モラハラは、一般的には「夫から妻への言葉の暴力」と認識されていますが、もちろん恋人間や友達同士であっても加害者、被害者になり得ます。
こういったモラ男たちは、全般的に自己評価が低い女性を狙いがちです。絶対に自分より弱そうなひとターゲットにします。今回は、そんなモラ男たちの心理パターンについて、考察と解説をしていきます。
目次
モラ男の心理とは?
そもそも、なぜモラ男は親しい人や好き人を傷つけるような行為を行うってしまうでしょうか?
書籍『平気で他人を傷つける人』(片田珠美・著)によると、「モラハラ加害者が相手を傷つけようとする理由」には下記の5つの心理パターンがあると記載されています。
自分の弱みを否定したい「否認型」
なぜ彼はあなたを攻撃するのでしょうか? 本当に強い人は他人に自分の力を誇示したいなんて思いませんよね。自分に自信がない人、精神的に不安定な人、劣等感が人よりも強い人たちが「自分は弱くない」「自分には力があるんだ」ということを誇示することによって、不安を抑えているのです。これが「否認型」です。
自分の利益を守ろうとする「利得型」
モラハラ発言を行うことで、たとえば「あなたの態度がとても丁寧になる」など、加害者が相手を暴力的に威圧することによって、何らかの要求を通したり、自分の思い通りに進めたりするパターンがこの「利得型」です。
怒りの矛先を向けてくる「置き換え型」
ストレスを身近な人にモラハラを行うことで解消しようとするパターンもあります。たとえば、職場で上司に馬鹿にされて腹を立てていた場合、普通の人であれば愚痴ったり、会社を辞めるなど、その怒りの矛先を会社に向けます。
しかし、モラハラ男は合理的な判断ができず、怒りの矛先を身近な人にぶつけることがあります。これが「置き換え型」です。
他人の幸福が我慢できない「幸福型」
たとえばあなたが、彼氏からもらったバッグをもって出社したとします。普通の同僚であれば、「素敵な鞄だね」「羨ましい」と褒めるなどして話は終わりです。
バッグに文句を言ったり、当てつけのように同じものを購入したりするなど、モラハラ男の中には、他人が幸せそうにしていることに耐えられない「幸福型」がいるのです。
自己主張せずにはいられない「自己愛型」
自分が常にいちばんでなければならない、といった心理状態もモラハラを引き起こします。たとえば、パートをしている妻に対して、「おまえは俺の10分の1しか稼いでない」など、金銭面やどうにもならないことで自分の優位性を主張してきます。
この「自己愛型」は、言い換えると「マウンティング型」にもなるかもしれません。他人のことを上から見下すことによって、自分の立ち位置を確認して満足しているのです。
さいごに
モラハラの加害者には、モラハラ発言を行うさまざまな心理のパターンがあることがお分かりいただけたかと思います。モラハラ被害に遭うのは、あなたが悪いのではなく、加害者特有の心理パターンが原因なのです。
彼氏や夫からモラハラ被害に遭っている場合、相手が変わってくれるのを期待しすることは無意味です。ここは勇気を出して距離をおきましょう。また、ひとりで解決できない場合は、第三者に相談することをお勧めします。
(今来 今/ライター)
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