自分が離婚するとは思ってもいませんでしたが、現在バツイチの沙木貴咲です。
 
結婚に幸せを夢見る20代女子からすれば、私は負け犬で人生詰んだ女。「変な男をつかまえたのだから離婚したのだろう」と思われて当然かもしれません。
 
でも、元夫は温厚で明るく、人間的には問題のない人でした。DVもモラハラもしないのに、唯一「お金を稼ぐ」ということがあまり得意ではなくて、それが離婚理由になったのです。
 

愛があればお金がなくても……いいわけない!

 

聖人級の崇高な愛を持つ人なら、お金がない人を結婚後も愛せるのかもしれません。でも、私はいたって凡人で俗っぽい感覚も持っています。
十分な収入を得られず、借金まで作った夫については、離婚するしかなかったという判断です。
 
私が長男を出産するために育児休暇に入るというのに、夫の勤めていた会社が倒産して、次の就職先がしばらく決まらなかった時は戦慄しました。子持ち家庭で安定した月収がなくなるのは、独身の一人暮らしが無職になるとはまったく違う恐怖があるのです。
 
結局は私の貯金で何とか乗り切ったのですが、産後はお金がないという理由でろくに食べられず、30キロ台までやせ細るなか完全母乳……。こういうのを、まさに「身を削る思い」というんだろうなと。
 
それでも、安定した収入を確保できない上に、仕事で失敗して借金を作った夫。彼に三下り半をつき付けたのは、子どもを守るためにも、また自分が人間らしい生き方をするためにも当然でした。
 
愛で腹はふくれません。この飽食の時代にお金がなくてご飯が食べられないなんて、価値観が根底からガラッと変わります。「それでも彼が好き」と思わなかったのは当たり前だったでしょう。

子どもが産まれると変わること

 

女性は顕著かもしれませんが、子どもが産まれると誰もが変化を経験するはず。
彼は「私を愛してくれる人」だけでなく、「子どもを守る父親」にもなるので、それまで以上に責任感を持ってもらうことは必須でしょう。
 
女性は、妻のほかに母親という肩書を持つことで、したたかに自分の中での優先順位を変えていきます。
大体は「夫<子ども」になるというか、どれだけ夫大好き妻でも、新生児は一人では何もできないため、必然的に優先順位は変わります。
 
これがきっかけで、夫婦だけの時はうまくいっていたけれど、子どもができて関係性が変わり、離婚に至る例も少なくないでしょう。
私の場合、元夫のあっけらかんとした明るい性格が、無責任でデリカシーがないと感じるようになりました。
 
「ろくな稼ぎもないのにヘラヘラしてんじゃない!」
……ご飯が食べれず30キロ台まで痩せていたような感じですから、気持ちに余裕があるわけもなく、私はいつもピリピリしていました。
 
育児は自分の思いどおりになりにくく、イライラや不安はあって当然のもの。体力的にも精神的に余裕を持ち続けられるのは、お金と家族のフォローがしっかりあることが必須だと実感しています。
 
しかし、当時の私にはお金もなく、外出しがちな夫の育児フォローもありませんでした。どっちか一つだけでもあれば、離婚という選択肢は選ばなかったかもしれません。
 
ないない尽くしでヒイヒイ苦しみながら結婚を続けるより、自力で生活を再構築し、シングルマザーとして子どもを育てていくほうがよっぽどマシと思ったのです。
 
愛だけで夫婦はやってられないし、子どもが産まれれば愛よりも責任のほうが大事になるのです。
 

セックスレスで離婚も当たり前

 

「性格の不一致」って都合の良い表現だと思います。
また、オープンにしがたい離婚理由は、すべて「性格の不一致」にまとめられているだろうな……とも思っています。
体の相性が合わずにセックスレスになり、それが苦痛で別れる夫婦も、結局は「性格の不一致」と片付けてしまうでしょうから。
 
私の知人は、夫婦生活においてセックスを重視するタイプ。前妻とはレスになったことを理由に離婚しています。
 
「子どもが産まれて拒否されるようになった。それまでは週3くらいのペースだったのが月1になり、最後は数カ月に1回するかどうかになって。自分としては週3ペースを求めていたから、ストレスに耐えられなかった」(38歳男性)
 
ただ、女友達に離婚の話をすると、「セックスごときで……」と言われることが多いんだとか。
 
「自分の性欲と家族を天秤にかけてセックスを取ったわけじゃない。妻としたかったけれど叶わないとわかったから一緒にいられなくなった。相手が誰でもいいなら、外に女を作って家庭も維持して……そんな不倫男は山ほどいる。性に淡白な人はわからないだろうけど、夫婦にセックスは必要。何十の言葉を交わすより、ただ抱き合うだけで解り合えることがある」(38歳男性)
 
確かに、性欲は人間の三大欲求といいますよね。セックスレスを、ごはんを食べさせてもらえない、寝ることができないと同等に扱えれば、立派な離婚理由になるのでしょう。

離婚は相手選びを失敗した自分の責任

 

結婚相手に非があるような書き方をしてしまいましたが……でも、結局は離婚に至るような相手を選んだ自分の責任なのです。
私の場合、稼げない夫を選んだのが不幸の始まりだったかと。
 
だからこそ、私は恋活・婚活において「相手選びが一番大事」と力説したくなります。しかもそれは、自分に合った相手かどうか。
 
私でいうと、夫に家事分担やイクメンは求めません。安定した収入を継続して得ること。そこをクリアしていることが何より重要なのです。
人によっては、お金より愛が大事と思うかもしれませんし、譲れない条件は人それぞれ。
 
お金で結婚に失敗した私からは、貧乏で愛は簡単に失われるということを参考にしてもらえれば幸いです。
 
(ライター/沙木貴咲)
 
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