出産のあと、気分が落ち込んだり不安でたまらなくなったりする、産後うつ。
必ずしもすべての人がなるわけではありませんが、多くの女性がこの症状に苦しんだ経験をもちます。
普通、3ヶ月ほどでうつ症状は落ち着くと言われていますが、この女性がつらい期間に、配偶者としてどんな対応をするかによって男性のこの後の人生が決まります。
今回は、どん底で苦しむ嫁を救った、とある男性のファインプレーをご紹介していきます。
予定外のワンオペ育児と産後うつの始まり
もともとは里帰り出産をするつもりでいたサチさん(仮名)でしたが、お母さまが大きなケガをしてしまい、諦めざるを得ないことに。
「産休も育休も取るから、一緒に乗り越えよう」
夫からはこんな頼もしい言葉をもらって、不安を抱えながらも赤ちゃんが増えた3人での生活がスタート。
会社の都合で産休後すぐには育休が取れない夫に、最初の1ヶ月は平日ワンオペ育児をしなくてはいけないことになりました。
なんとかなるだろう、と思っていたのですが、1週間が経つころ。
家の中のことがまったく片付いていないことに気づいて、サチさんは強いストレスを感じたそう。
夫も仕事で忙しく、サチさんも育児で手一杯。
やっと訪れた週末。
夫が掃除や洗濯、なんでもまとめてやってくれましたが、サチさんの気分は晴れません。
これが産後うつの始まりでした。
ママ暦0年を追い詰めるものがわからない
「毎日仕事で疲れているのに、ごめんね」
夕飯の準備に手間取ったり、洗い物がそのままだったり、というささいなことでもサチさんは気になって、夫に謝罪していました。
大丈夫だよ、と言ってもらっても、それが余計にサチさんを追いつめるようでたまらなかったと言います。
そしてついに「私と一緒にいてもつらい思いさせるだけだと思う、私もつらい」と夫にこぼしました。
まだ3人での生活は始まったばかりなのに、追いつめられた表情のサチさん。
夫のサトルさんは、すぐに異常だと気づきました。
どうにか打開しないと、離婚届すら用意されてしまうかもしれません。
これぞ神対応!夫が育ママを支えるには
そんな日が続いたある朝、今日も気分が重いな、と考えながらも仕事へ出かける夫の見送りに行くと、突然「行ってきます」のハグをくれました。
びっくりしながらもハグを返して見送ると、少し胸のあたりが軽くなっていることに気づいたそう。
そして、サチさんはその日、洗濯と洗い物を片付けるだけの余裕が持てたのです。
サトルさんは、ハグにはストレスを軽減させる効果があるということを調べて、さっそく実践したのだそう。
帰宅後サチさんにそのことを話しながら「洗濯とかができるほどとは思わなかった、ありがとう」と嬉しそうでした。
ちょっとくらい。が離婚につながるかもしれない
そしてこの会話もまた、サチさんの産後うつを支えることになるのです。
ささいなことでもありがとうを伝えることを心がけ、間接的に「サチさんが必要なんだ」ということをアピールしたのです。
それから、これまでは残業も多少ならいいだろう、と受けてきましたが、可能な限り定時で上がるように仕事もやりくりするように。
家事に回せる時間も増えたので、家の中も少しずつ片付いていったそう。
そして、あっという間に1ヶ月が経ちました。
サトルさんが育休を取り始めると、みるみるうちにサチさんのうつ症状は改善!
すっかり元気になって、家事に育児に忙しくしているそうです。
一部でもマネしたい!夫の神対応
ハグの習慣化、感謝を伝える、そして残業をしない。
家事も請け負ってくれながらここまでの神対応をされたら、妻にとっても未来が明るいですよね。
産後うつから回復したあとも、毎朝のハグは欠かさずしているお2人。
憧れちゃいますね!
(廣瀬伶/ライター)
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