もっとも離婚しやすい時期は、妻の出産後1年以内だと言われています。
 
慣れない育児に疲れてふたりがすれ違ったり、どちらか一方に家事育児の負担が偏りすぎて不公平感が出たりしやすいのもこの時期の特徴です。
 
柚月さん(仮名)も、産後、夫との関係がうまくいかなくなった女性のひとりです。
 
柚月さんが産後、どのようなトラブルを経験し、どのように乗り越えていったのかを前後編二回にわけてお届けします。
 
全編では、出産前はラブラブだったふたりが、出産後は寝室をわけ、柚月さんがワンオペ育児に追い込まれるまでを紹介しました。後編では、子育てへの向き合い方の違いから、夫婦関係に亀裂が入ってしまった顛末をご紹介します。
 

育児がきっかけで夫婦に亀裂が

 

手術後の体は痛み、乳首からは血が出て、夜もまともに眠れず、大人との会話はほぼないなかで、私は必死に自分を保とうとしました。
 
家事もがんばろうと思いました。でも、どうしても、これまでのように家事をすることはできませんでした。夫は私の大変さをまったくわかっていないようでした。たまにオムツを変える程度しかしないのに、イクメン気取りなのにも腹が立ちました。
 
さらに夫は、私がこれまで通りに家事ができないことを責めました。さぼっている、と思っているようでした。
 
私は夫の一挙一動にイライラするようになっていきました。そのイライラを子どもにぶつけそうになったとき、このままじゃだめだ、と思いました。そして、ある日曜日、親友の優子(仮名)とランチの約束をしました。大人の人間と話をして、息抜きをしたかったのです。夫には、はじめて娘をひとりで見てもらうことにしました。

夫が子どもを連れて実家に帰った

 

ランチでは、育児のつらさを語りました。子どもが3歳になったばかりの優子は、親身になって話を聞いてくれました。息抜きができて、ランチをしてよかったと思いました。
 
ところが、家に帰ってみると、夫と娘もいなくなっていました。夫にすぐさま電話をすると、実家に帰っているというのです。夫は、「家事がおろそかになっているから、家にいたくない。子育てで疲れているみたいだから、実家に子どもはつれていく。ちょっとひとりでゆっくりしたら」と言うのです。
 
まるで、いいことをしているかのように語る夫に、心底腹が立ちました。娘を実家に連れて帰ったということは、娘の世話は義母がするに違いありません。周りの女に自分の子供の世話を押し付けておいて、「ゆっくりしたら」とは何事だと思いました。この人、自分と一緒に育児をするつもりはないな、お手伝い気分なんだな、とはっきりわかりました。
 
私は離婚を決意しました。

離婚を突きつけると、夫は変わった

 

しばらくして夫が娘をつれて家に帰ってきました。そこで、離婚してほしい、と言いました。夫は寝耳に水だったみたいです。
 
私はこれまで胸の内にためていた思いを全て語りました。夫は、すべて聞き終えると、「もう一度チャンスがほしい。今まで、ほんとうにごめん」と頭を下げました。それから夫は変わりました。
 
育児を、自分の仕事だとちゃんと認識するようになったのです。夫が変わってくれたことで、私たちは夫婦としてやり直すことができました。今でも喧嘩することはありますが、日々ともに育児をすることで、簡単には切れない絆ができつつあると感じています。
 
(今来 今/ライター)
 
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