まだ気づいてないだけ!?あなたの中の同性愛が目覚める瞬間

 by 鈴掛 真(すずかけ しん)歌人

鈴掛真の【ゲイだけど質問ある?】 vol.4

こんにちは、歌人の鈴掛真です。5・7・5・7・7の短歌の作家です。

異性しか好きじゃなかった人が同性を好きになってしまうことを、“目覚める”なんて表現しますよね。同性愛者は、いつ、どんなふうに自覚するんでしょうか? 誰しもがいつか目覚める時がくるんでしょうか!?

詳しく知りたいけど、なかなか知る機会のない“同性愛”の話題。
【ゲイだけど質問ある?】では、オープンリー・ゲイの鈴掛真が、みなさんの気になる疑問・質問にお答えしていきます!

質問 【いつゲイだって自覚したの?】

同性愛を自覚する瞬間は、人によってまちまちです。少年期に漠然と意識する人や、大人になってから突然確信する人もいます。
その中でも、僕は特に早かった方だと思います。なにしろ幼稚園に上がるときには既に自覚していたんですから!!

決定的だったのは、1989年に放送されていた『高速戦隊ターボレンジャー』。スーパー戦隊シリーズで初めて高校生だけで構成された、今でいうところのイケメン俳優たちが活躍する作品です。
その中で、ターボブラックが相撲をとるエピソードがあって、幼い僕は、若いお兄さんの裸体にくぎ付けになりました!
当時、なんと僕はまだ3歳。エロガキじゃねえか。

そして幼稚園でのこと。
幼稚園児の男の子は、まだ恋愛感情がなにかもわからないでしょうが、それでも若い女性の先生のことが好きだったり、同級生の女の子と遊ぶのを恥じらったりするものですよね。
ところが、僕が通っていた幼稚園には若い男性の先生がいて、確実に男性の先生のことも好きでした。

でも当時の僕には、なぜか察しがついていたんです。
「きっと他の男の子は、僕みたいに男の人を好きになったりしないんだ。きっとこのことは他の誰にも言っちゃダメなんだ」と。
それから10年以上、その自覚を秘密として守ることになります。

今考えると、妙に性の意識が早くて、妙に空気も読めていた子どもだったようです…。
そしてvol.2でも書いたように、中学校で初恋を経験して、僕の中での同性愛が確信的になったというわけです。

いつか誰でも“目覚める”のか、否か。

けれど僕のように、幼少期に自然と自覚するケースは、かなり珍しいと思います。なぜなら、日本ではそもそも同性愛というものについて知る機会があまりに少ないからです。

『男性は女性と結婚し、仕事の稼ぎで家族を養うもの』
『女性は男性と結婚し、子どもを産んで育てるもの』
性別に捉われない多様な生き方が認められ始めたとはいえ、現代の日本には、まだまだこうした固定概念が根付いています。
そのため、まず同性愛という概念がこの世にはあって、それが自分の周りに存在していて、そんなことがあわや自分にも起こり得る……なんて、ほとんどの人はそんなことを意識すらしないまま一生を終えます。僕のように自発的に性認識が溢れ出ちゃったエロガキは置いといて!

だから、結婚して子どももいるのに、40代以降で突然“目覚める”人もいるんです。以前、2ちゃんねるに『父の不倫相手が義父だった』というエピソードが投稿されて話題になりました!
参考:http://blog.livedoor.jp/rinjinyabai/archives/31162609.html

肝心な“目覚めるきっかけ”も様々です。
●魅力的な同性が目の前に現れた
●同性の裸に体が反応してしまった
●同性に告白された
●同性にイタズラされた
●ターボレンジャー  などなど……。

「えっ!? じゃあ私の彼もいつかゲイに目覚めるかもしれないってこと!? そんなのイヤッ!!」と心配になってしまった人もいるかもしれませんね。
けれど、これだけは断言できます。目覚めない人は、一生目覚めません。

つまり“目覚める”というのは、持って生まれた自分の要素に気づくか、気づかないかということなんです。そもそも要素がゼロなら、目覚めることもありません。問題は、要素の有無です。
逆にいえば、要素があるなら、いくら誤魔化しても、無理に異性と結婚しても、拭い去ることはできないということなんです。

「今後もしも目覚めてしまったら……」そのときは、こう考えましょう。
目覚めちゃったものは仕方ない!
むしろ、もともと持っていた自身の要素に気づけたというのは、喜ばしいことだともいえます。
無理に自分を否定せず、目覚めた自分を受け入れることで、新しい幸せの形が見つかるかもしれませんよ!

質問、お待ちしています!

鈴掛真の【ゲイだけど質問ある?】第4回、いかがでしたか?
次回は、このコーナーで初めてメッセージをくださったA.Sさんからの【腐女子ってどう思う?】という疑問にお答えしたいと思います。

みなさんからの質問も募集しています。
疑問やお悩みなど、気になるお話をお寄せください。
メッセージお待ちしています!

【今週の短歌】
雨なのに
傘もささないまま帰る
後ろ姿を
見たあの日から

 

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鈴掛真プロフィール


鈴掛 真(すずかけ しん)歌人
愛知県春日井市出身。東京都在住。
著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版刊)がある。
雑誌『東京グラフィティ』で連載中。
Twitter・ブログでも短歌を随時発表中。

●Twitter http://twitter.com/suzukakeshin
●ブログ さえずり短歌
●オフィシャルWEBサイト http://suzukakeshin.com

Written by 鈴掛 真