真の抱かれたい男No.1が佐藤浩市な理由

 by 小宮山蘭子



女が集まると、かならず出る話題――「好きな芸能人は誰?」

これは、手っ取り早く盛り上がれるテーマというだけでなく、血液型・星座同様、女子同士の「必須チェック項目」と言ってよい。

当然、旬のイケメンタレントの名前が挙がる確率は高い。が、特筆すべきは、なぜか“いまさら感バリバリ”の「佐藤浩市」の名前をよく耳にするという点である。

まっ先に名前が挙らなくても、「松潤が好き。ああそうそう、佐藤浩市もいいかな」とか、「この前のドラマさ、なんと言っても佐藤浩市がかっこよかったわ」とか「あの役は、阿部ちゃんじゃなくて佐藤浩市だったらもっとよかったよね」とかいう具合。

このコラムの打ち合わせ時も、筆者と担当のT女史とのあいだで「佐藤浩市イイですよね〜」と、大盛り上がりしてしまった。

年齢を問わず、流行りすたりを越えて、あらゆるグループに「佐藤浩市派」は潜在しているのだ。

わたしたちは確信を強めた――佐藤浩市こそ、真の抱かれたい男ランキングNo.1なのでは?

いざ、佐藤浩市の魅力をひもといてみよう。

役者として不動のポジション

佐藤浩市は圧倒的な演技力で、数多くの賞に輝いてきた。

ライトなタッチのドラマやエンタメ映画から、社会派の重厚な作品まで守備範囲は広く、どんなキャラクターもほぼド真ん中でキャッチ。

幼いころ自分を捨てた父親・三国連太郎との確執は、彼の役者人生を輝かせる大きな原動力となったとも聞く。確かにデビュー当時の佐藤は、隠しきれない欲や熱とあわせて、どこか屈折したハングリー精神みたいなものを発散させていた。

年を重ねるうちにギラギラがそぎ落とされ、役者としても「どんな役でもこなせる」という自信や風格が培われてきたのだと思う。ここ数年は、若手俳優主演の映画なんかに脇役で出ても、どの出演者をもしのぐ存在感をみせつけ、余裕たっぷりの演技。もっともおいしい立ち位置をキープしている。

スマートな不良性と色気

佐藤の魅力を語るうえで、その「不良性」も重要なキーワード。

言うまでもなく、不良=ヤンキーでない。これを勘違いした男が、「若いころはやんちゃしててー」と、モテ度アップの切り札のように使う事例もあるが、昔は暴走族だったとか言われても、女にとってはドン引き以外のなにものでもない。

そもそも、彼のスマートな不良性は、暴走族などの横浜銀蝿方面でなく、どちらかと言うと海老蔵寄りの西麻布方面である。ゴルフがバリバリうまい。ハウスからクラッシックまで聴ける。オシャレなお店だっていっぱい知ってますよ。モテモテですよ? みたいな。頭が良いので灰皿テキーラなんてしなかった分、さらに格上である。

舘ひろしはクールスの過去を補ってあまりある上品なセクシーさを売りにしているが、役者としての実力は佐藤浩市とは雲泥の差。わざわざ書くのも面倒なくらい明確な違いである。

では、高い演技力で悪役をやれる人は色っぽいかと言うと、これもまた違う。色気の伴う不良性は簡単にまとえるものではなく、そういう意味で、阿部寛や中井貴一や役所広司などと比較してみても、佐藤浩市が抜きん出ていることは一目瞭然である。

リアルとの絶妙なバランス

そのうえで、彼自身はみずからの私生活や過去を進んでしゃべったりはしない。かといって、絶対的な切り札に使うほどの執着もない。

たまにトーク番組などで見かける彼は、「やっぱり遊んではるんですね」などといじられつつ、意外な一面もかいま見せる。過去や素の一部は、大物俳優というイメージへの「うすめ液」として引用し、絶妙な分量を投下する程度。リアリティのチラリズムだ。

嫁(いるとしたら彼女も)の姿を公開していないのもグッジョブ。好みのタイプをベールに包むことで、自らの品格を保つ効果があるのだ。あからさまに「工藤静香が好きですね」なんて言われた日には、みんなの佐藤浩市像は崩壊してしまうのである。

女の話題以外にも、佐藤浩市はお笑いの審査員をしながら、「ガリガリガリクソンが気になりますね」などとありえないチョイス。バカリズムでもジャルジャルでもなく、ガリガリガリクソン。ギャップ萌えの鉄板。グッと身近な存在だと感じさせてくれる。

CMによる具現化

こうした佐藤浩市然としたイメージを、問答無用で具現化したのがあのトヨタマークXのCMだろう。確固たる地位を築きながら、心の奥底では攻めることもはみ出すこともあきらめていない男。

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部下の女性に「これで満足してんのか?」と、険しい顔で書類を突き返す浩市。

女性のナレーション (いつも厳しい人なのに)

必死でやり直した女性の書類をみて、「できると、信じてたよ」と、ほほえむ浩市。

女性のナレーション (あの笑顔は……ずるいです)
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ああ、ずるい。本当にずるいぞ、佐藤浩市。
CM劇中の女性の言葉は、女たちの総意と言っても過言ではない。

さあ、試してみよう

女が放っておけないモテオーラは、そのキャリアや色気や本能を再生可能エネルギーとして、佐藤浩市から絶え間なく香りつづけるのだ。

やはり、「真の抱かれたい男No.1」は、向井理でもキムタクでもチャン・グンソクでもない、佐藤浩市。

それが、あらゆる検証によって証明された瞬間である。

みなさんも、女子会ではぜひ「佐藤浩市好き?」というトークテーマで盛り上がってほしい。

「どうして急に?」といったんは不思議がられても、8割の確率で「まあいいよね、じつは好き」という答えが返ってくるはずだ。


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Written by 小宮山蘭子
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